初中級者が韓国語の本を読むとは。
今回は韓国語で本を読む方法とその効果について紹介します。
最近、BTSのジョングクが読んだと話題の「私は私のまま生きることにした(나는 나로 살기로 했다)」という本が韓国のみならず日本でも大ヒットしました。
それを皮切りに多くの韓国の本が和訳され、日本でも読まれています(韓国に全く興味のない一般の人まで!)。今や町の書店にも、韓国語が原著の本がたくさん和訳されて並ぶほど。
また韓国は日本よりフェミニズムの思想が浸透しています。江南駅の女性殺人事件をきっかけに、どんどん女性たちが声を上げ、フェミニズムのムーブメントが大きくなってきているそう。
そのためフェミニズムに関する本も数多く出版されており、和訳されていない本もたくさんあります。
そういった本を読みたいがために韓国語の勉強を始める人がいるとの噂も聞きます。
ある程度、韓国語の文章が読めるようになってきたら、ぜひ挑戦したい韓国語読書。これを機に挑戦してみませんか。
韓国語で本を読むということ。
まず最初に韓国語で本を読むとは、とっても時間がかかります。
日本語でも本1冊を読み終えるのにはある程度まとまった時間が必要ですよね。
母国語でない韓国語で読むとなると尚更!日本語の2倍以上、私の体感では10倍くらい時間がかかります。というのも、知らない単語が多すぎるから。
韓国語・初中級者が本を読むとなると、読んでいる時間のほとんどは辞書を引く時間になるでしょう。
そのことをまず最初に念頭に入れて、本を読み始めることをお勧めします。
でないと、本当に全然ページが前へ進まなくて、絶望・挫折してしまいます。
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- 韓国語で本を読むには、大量の時間が必要となること。
- 本を読んでいる大半の時間は単語を調べる時間になること。
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小説ではなくエッセイを読もう!
私は小説とエッセイ、両方を読んでみたのですが、初めて読むのであれば断然エッセイがお勧めです。
まずエッセイは主語がはっきりと書かれていることが多く、意味を汲み取りやすいです。文章も婉曲表現なく、伝えたいことが直球で書かれているのも、読みやすいポイントの一つです。
一方で小説は主語が抜けていることが多く、誰の動作を書いているのか、そもそも登場人物は誰なのかが分からなくなりがちです。作品によるのでしょうが婉曲表現も用いられており、結局何が言いたいのかよく分からなくなります。
またエッセイは短い話が集まってできていることも多く、途中から始めたり、気になる部分だけを摘んで読むことも可能です。
導入部分で紹介した「私は私のまま生きることにした(나는 나로 살기로 했다)」は一つの題材(例えば「私に親切にしない人には親切にしないこと。」等)に対して数ページで話がまとまっており、とても初心者向けの本であると言えます。
エッセイはとんとん拍子で話が進んでいくので、飽きることなく楽しく本を読むことができます。
[st-mybox title=”エッセイを読むべき理由” fontawesome=”fa-file-text-o” color=”#ff9966″ bordercolor=”” bgcolor=”#ffcc99″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″]
- 主語がはっきりしている。
- 文章が直球の書き方であることが多く、意味がわかりやすい。
- 短編が詰まっているエッセイの場合、気になる部分のみつまみ読み可能。
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韓国語で本を読むメリット
ここでは、私が実際に本読んでみて感じたメリットをお話しします。
[st-mybox title=”メリット” fontawesome=”fa-file-text-o” color=”#ff9966″ bordercolor=”” bgcolor=”#ffcc99″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″]
- 語彙力が高まる。
- 長文を読むスピード・理解力が上がる。
- テレビの字幕が読めるようになる。
- 勉強感覚ではなく、韓国語能力を高められる。
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以上が私が直接感じたメリットです。一つずつ確認してみましょう。
語彙力が高まる。
わざわざ書かなくてもわかってらっしゃる方も多いと思いますが、本当に語彙力が上がります!
毎日単語帳と睨めっこするより、毎日30分本を読む習慣付けをする方が語彙力上がるんじゃないかと思うくらい。(もちろん初級〜中級の基本単語は元々知識としてあること前提で、です。)
よく使われる単語は何度も繰り返し出てきて覚えるというのがメリットとして大きいです。
単語帳だとどうしても1対1の構成になるので記憶に残りにくく、単語帳では意味がわかったのに文章で出てこられると途端に意味がわからない。ということになったりします。
しかし文章で単語を覚えると記憶への定着率がよく、別の場面で同じ単語に出会ったときに意味を思い出しやすいです。
さらにたくさん文章を読んでいくと、韓国語単語から日本語単語に訳することなく、韓国語単語は韓国語単語のまま理解できるようになります。
(「カムサハムニダ」をわざわざ頭の中で「ありがとうございます」と訳さないですよね?そのまま「カムサハムニダ」として受け取るはずです。それと同じ感覚で他の単語も読めるようになってきます。)
長文を読むスピード・理解力が上がる。
これも予想できることですが、本当に長文読解力が上がり、読むスピードが上がります。
毎日わからない単語を何十分と調べて、1ページを読むのに何時間も費やしていたとしても、です。
(そもそも1ページに何時間もかかるのは最初のうちだけで、毎日読んでいれば日に日に読むスピードは上がっていくので安心してください。)
私はTOPIKの読解パートを解いている時に明らかに読解力が高まっていることに気づきました。
それまでは1問解くのにあれこれと考え、時間をかけたのにもかかわらず、意味を取り間違えて不正解となっていました。しかも選択肢を消去法で選んだりしていて、韓国語能力ではなくパズルのように問題を解いていました。
ですが本を読むようになってから、(いつもストップウォッチで時間を測っているのですが)1問を解く(読む)のにかかる時間が激減していました。
さらに韓国語長文に対して抵抗力がなくなっており、抵抗力がなくなると不思議と以前よりも文章がストンと読めるようになってくるのです。
テレビの字幕が読めるようになる。
先の長文を読むスピード・理解力が上がることに付随して、テレビの字幕にもだんだんとついていけるようになってきます。
私は最近、Youtubeなどの字幕設定を日本語ではなく韓国語に設定しており、耳と目の両方で意味を捉える努力をしています。
そうすると読む力と同時に聴く力も鍛えられるので、私的に一石二鳥な勉強方法だな〜と思っています。笑。
以前までだと、字幕が早すぎて読む気にもなっていなかったのですが、最近はだんだんスピードについていけるようになってきたこともあり、「韓国語進歩したなぁ」と実感できます。
勉強感覚ではなく、韓国語能力を高められる。
最後のメリットは遊び感覚で韓国語能力を高められることです。
面白い本であればあるほど、次はどうなるんだろう?と気になってどんどん読み進めていくことができます。
勉強オタクでもない限り、参考書や単語帳に向かっての勉強はやはり少しは苦痛です。
でも本は夢中になってハングルに触れることができ、気がつけば何十分、何時間と過ぎていた!ということも。
趣味で韓国語を続けるのなら、どうせなら少しでも楽しく勉強したもの勝ちですよね。
まとめ:韓国語で本を読むと韓国語+αの学習になる!
ここまで韓国語で本を読むことのすすめを書きました。
本を読んでいると韓国語の勉強のみならず、韓国の文化や韓国人の考え方、エッセイならば生き方や働き方のヒントをたくさん知ることができます。韓国語+αでたくさんの知識を身につけることができて一石二鳥です!
韓国語の本は大きい本屋さんやオンラインストア(Amazon等)で購入できますので、ぜひ挑戦してみてくださいね!
[st-kaiwa1]初・中級者にとって、韓国語で本を読む作業は大変な作業です。
しかしその大変さよりも多くの知識や経験をきっと得られるはずです![/st-kaiwa1]